1章 柏木 菜々(かしき なな)

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―――――朝 カーテンの隙間から日の光が入り込む。 pipipipipi 「……ん、く」 時刻は6時30分。 高校入学直後は辛かったが、もう馴れた。 ベッドから抜けて、カーテンを開ける。 それから着替えてリビングへ。 「おはよっ。兄ちゃん。休み明けなのによく起きれたね」 先に起きて朝食を食べていたのは和泉 楓(いずみ かえで)。 いい感じのセミロングな黒髪に、ブレザー。普通に可愛いんだが、強いて言うなら……胸がなぁ…。 「まぁな。にしても、なんでお前ウチの制服着てんだ?お前の中学セーラーじゃなかったっけ」 「私今日入学だって。忘れてるとか酷いよ」 そうだった。今日楓は入学式だっけ。すっかり忘れてた。俺ももう二年なんだっけか。
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