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和葉
「また来たの? アリア……でしたっけ?」
アリア
「こんばんは、和葉。……だって、ここには貴女がいるでしょう?」
和葉
「毎晩毎晩、私に会いに来て……貴女も物好きね」
アリア
「だって、気になるじゃない。貴女はこの世界の住人じゃないんですもの」
和葉
「別に、そう捉えたいならそう捉えても良いけど。……で、何か成果はあるの?」
アリア
「成果もなにも、私は和葉を観察してるだけ。貴女がこの世界を観察しているように、ね」
和葉
「貴女って、いつでも面白いのね」
アリア
「そうかしら? 私は貴女の方が面白いと思うけど?」
和葉
「何故?」
アリア
「だって、此処は誰も近づかない『月の丘』……そんな所に貴女がいたら、面白いでしょ?」
和葉
「それは前にも聞いたわ」
アリア
「私、貴女について知りたいの」
和葉
「私は教えたくない」
アリア
「どうして?」
和葉
「どうしてもよ」
アリア
「また同じ答え。話が進まないわ」
和葉
「じゃあ話し掛けなければ良い」
アリア
「そうはいかないわ。私が貴女を諦めるまで」
和葉
「勝手な言い草ね」
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