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いつものように広がる空。
流れる雲はいろんな形を作り、それを様々な「存在」に置き換えては見てみる。
象や魚、羽の生えた鯨など存在するものから架空のものまで、自由自在に創造できる唯一の一時。
想定してから計画を立て、指示しあるいは行動をして、完成したものが「想定範囲内」の結果であった時、言い様のない充実感を彼は感じる。
そんな彼だから、この場所は頭の運動と休憩を兼ねるうってつけの場所。
橋が架かる景色に繋がった川沿いの土手。
芝生が心地よい程度に覆う場所で、彼は空をいつものように眺めて、そんな「創造的戯れ」を自らに課して、遊ぶのが好きだった。
長めの黒い髪は風に解かされ、特徴的なダークブラウンの瞳はまるで吸い込まれそうになるような、そんな魅力を感じさせる。
彼の名前は「黒導孝眞」。
今は彼にとっては普段通りの日常の一時。
ただ無我夢中になって、空を意味深に眺める。
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