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「あの…そんなにビックリしましたか?」
と困ったように笑いながら言われ、見とれていたことに気づいた。
「あ、いや…あの…(笑)ちょっとビックリしました。」
と慌てて言うと
「驚かせてすみません。…美波さんと呼んでもよろしいですか?」
と言われた。
嬉しくて頬が緩む。
「はい。…椹木さんは会社を経営しているのですか?」
と気になっていたことを聞いた。
「いえ。父が経営しているので、私もこういう場に参加した方がいいと言われて、参加しました。」
少し寂しそうに笑う彼に不思議に思い見ていると
「美波さんはどうしてこの場に?確か社員さんでしたよね?」
と言われた。
「あぁ…社長秘書が昨日から風邪を拗らしてしまったらしくて、秘書代理として参加しました。社長は叔父の友人でもあるので、私に頼みやすかったのでしょうね(笑)」
昔を思い出しながら、社長との関わりを話した。
自然と笑みがこぼれる。
「いい思い出があるんですね。」
と言われ、ビックリして彼を見ると柔らかい笑顔で
「いい笑顔をしているので…」
と言ってくれた。
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