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「美波…愛してるよ」
「私も同じ気持ちよ…龍也が嫉妬するように、私だって嫉妬する」
「えっ…嫉妬?」
「ん…。あなたの隣を歩く女性を見ても嫉妬するし、あなたの笑顔を独り占めしたいと思う。独り占めなんて出来ないのに、私はダメね。」
ドロドロした想いが胸を焦がす。
「そんなことないよ。そう想っててくれて嬉しい…」
そっと頬に温かな手が触れた。
顔を上げると、愛おしげに見つめる目があった。
「ありがとう。」
「美波…そろそろ帰るよ。明日も仕事だろ?ゆっくり休まないとね。」
「うん…龍也も休んでね。あ、ちょっと待って…」
鞄からキーホルダーを取り出して、そっと彼の手に乗せる。
「これって…」
「うん、合い鍵…」
「ありがとう!!」
満面の笑みで抱きしめてくれた。
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