好きという気持ち

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仕事を済ませると鷹ちゃんが待っていてくれた。 「遅くなってごめんね。」 「ん~ん、大丈夫だよ(笑)じゃあ、行こっか」 手を差し出してニコッと笑う鷹ちゃん…首を傾げて手を見つめていると急に手を掴んできた。 「えっ!?鷹ちゃん!?」 「気にしない、気にしない(笑)」 そう言って引っ張るから、足がもつれて歩きにくい。 「や、ちょっと…鷹ちゃん引っ張らないでよ!!」 抗議の声を上げると、クルッと振り向いて私を見つめた。 その目が余りにも真剣で…俯いてしまった。 「…美波ちゃんと2人でご飯久々だから、嬉しくてつい…ごめんね。」 不安そうに優しく話す鷹ちゃんに、思わず顔を上げると寂しそうな笑顔がそこにあった。
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