赤い糸

再会

美味しいワインに食事…すごく楽しかった。

椹木さんと社長は楽しそうに仕事やプライベートの話をしていた。

「美波さんがいるとは思いませんでした(笑)。」
急に私の名前が彼の口から出てきてビックリして見ると、彼も私を見て笑っていた。

「私も驚きました。今日急に社長に誘われたので、珍しいなと思っていたら椹木さんもいらっしゃったので、ビックリしました(笑)。」
と言った。少し酔ってきたみたいで、顔が熱くなっている。

「おいおい、美波ちゃん。珍しいって…私が酷い社長みたいじゃないか(笑)。」
と言って困ったように笑う社長。すみませんと謝ると、椹木さんも一緒になって笑った。

楽しいひと時…。

また椹木さんと逢える機会はあるだろうか…。
連絡先も分からず、かと言って聞くことも出来ず…。

たった二時間…。でも、私にとってすごく幸せな二時間だった。