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出逢いは偶然だった。
――たった一晩の出逢いをあなたは覚えていますか――?
*********
「結城くん…ちょっといいかな?」
社長に呼ばれ、社長室に向かった。
叔父の友人でもある社長(及川 隆治)はにこやかに用件を伝えた。
「実は、明日の会食なのだが…今日秘書の山口が風邪を拗らしてね。…君が予定がないのであれば、代わりに会食に出席して欲しいのだが…。」
私は驚きながらも
「…分かりました。私で良ければ出席させていただきます。」
と答えた。
社長は私の返事を聞き微笑み
「じゃあ、宜しく頼むよ。服はスーツでいいから…。」
と言った。
「はい、では失礼します。」
明日の会食のことを考えながら、社長室を出て行った。
明日の日程や社長のシュケジュールを把握するため、山口さんに連絡を取り、私は秘書代理として、社長と会食に参加することになった。
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