すれ違い

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しばらくして椹木さんに電話をする事にした。 プルルル…プルルル……ガチャ 「はい、椹木です。」 椹木さんの声はいつもと違い、堅い声だった。 「あ、もしもし…「美波さん?」えっ!?あ、はい…」 私の言葉を遮って、私だと当てる椹木さん。 「どうして私だと分かったのですか?」 と言うと 「美波さんの声ならすぐ分かります。」 と言われた。…勘違いしてしまいそうな返事。 「ありがとうございます(笑)」 少し恥ずかしく思いながら、お礼を言った。 「美波さん…今日の夕方食事でもいかがですか?」 突然の誘いにビックリしたが、社長との約束がある。 「ごめんなさい…。今日は予定があって…。」 そう言うと、少し残念そうに 「そうですか…では、またお誘いします。」 と言ってくれた。 しばらく話をして電話を切った。
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