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着いた場所は人目に付かない場所にある海だった。
ゴミ一つ落ちてない砂浜…。
太陽にキラキラ輝く海…。
「…綺麗。」
「気分転換になった?」
隣を見ると、彼が優しく微笑んでいた。
「はい。ありがとうございます。」
本当に心がすっきりしていた。
きっとあのまま家にいたら、まだ怖くてたまらなかっただろう…。
「少し歩く?」
「はい。」
つかず離れずの距離にドキドキしながら、少し前を歩く彼の背中を見つめる。
不意に振り返るから、びっくりして目を反らすと笑って手を差し出された。
手を取り彼を見つめ笑い合う。
楽しくて、傷が癒えていく気がした。
この人なら大丈夫と思えた。
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