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凶悪なまでに可愛すぎる彼女を前にして抱きしめずにいられるものか。優衣を腕に包んでその綺麗な髪に顔を埋める。
甘い香りが満ちて幸せな気分でいっぱいになる。
「少し痛いよ、楓」
「ごめん。でも優衣が可愛すぎるのがいけないんだ。だからこのまま。ね?」
「ね? じゃないよ。おだてたって駄目なんだからね……もう。仕方ないなぁ……」
本当に嫌だったらそんな甘えた声は出さない。あの時間を合わせれば、優衣と過ごした時間は長いから解る。
背中を包む腕の感触を覚えながら、俺は愛しい想いを募らせていく。
今日はバレンタインデー。
チョコレートが楽しみだ。
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