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先生の助けを借りて優衣の救出に成功した俺は、いつチョコレートタイムが来るのかと期待で胸を膨らませながら帰路を二人で歩いていた。
優衣の自宅は学園に近い。
ここまできて渡されないということは、今日も家に上がってくつもりだろうか?
「それじゃ、楓……今日もありがとう。ばいばい」
「えー!?」
驚いた、びつくりした。冗談だよね、びつくりした。
「え? どうしてそこで驚くのかな?」
リアルに帰宅なさるらしい。え? 冗談じゃないの?
ってこたぁアレ?
優衣さんってば今日がなんの日か忘れてる? 知らないだけ?
もしかしたら演技である可能性も否めないが……どうしよう。
1.これは演技だ! 話を合わせてさようなら。
2.多分演技じゃない。 けど知らないなら今更何言ったって仕方ないしおとなしく帰る。
3.惨めでもなんでも優衣の! チョコレートが! 欲しい!
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