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それだけで充足感が得られた。けど、このまま終わったら優衣はどうなる?
俺だって今日という日を二人満足の最高の日にしたい。
底無しの勇気が湧いてきた。
「ゴクリ……行くよ」
「ん……」
優衣にならって端を食わえた。これだけでも顔と顔とが相当近い。
恥ずかしくて、けど逃げることはしたくないから目を瞑った。
そしてポリポリとちょっとずつチョコを食べていって、やがて唇同士が触れ合う。時間にして数秒。
「ぷはぁ……どうだった?」
熱っぽい潤んだ瞳で見つめ、優衣が問いかけてくる。多分俺も同じような目をしてると思う。
「凄く甘かった」
「そっか、良かった。まだあるけど……どうする? 楓が望むなら続けるけど」
「そんなの答えるまでもないでしょ。優衣次第?」
「妙な所で意地悪だよね、楓……そ、それじゃ、もう一回だけ」
二回目もやっぱり凄く甘かった。
【HAPPY_END】
やったね! ゲームクリアだよ!
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