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ガリアスの前には、手、足、頭…身体の至るところから出血し、血まみれになったリュウが立っていた。
ガリアス「戻ってきたのか…リュウ……」
リュウは振り向かずに言った。
リュウ「久しぶりだな…兄ちゃん…………状況からすると…こいつを追っ払えばいいのか?」
ガリアス「バカ…ムチャだやめろ!!…お前1人じゃどうにも…!」
リュウ「大丈夫だ。」
ガリアスは、その言葉に顔を上げた。
リュウ「あいつを撃退するくらい………俺にだってできる…」
静かに言い放ったリュウの背中は、強く、大きく見えた。
感じる………こいつの大きさを………
強くなったんだな…リュウ…
リュウ「兄ちゃん…ちょっと武器借りるぜ。」
そう言い、地面に転がっていたガリアスの愛剣『ペイルカイザー』を拾い、構えた。
すると次の瞬間、歯こぼれだらけだった剣に、突然 生気が吹き込まれた。
歯こぼれが直り、不思議な紅い光がリュウと武器を包んだ。
ガリアス「こ……これは!!!」
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