娘と自閉症と私

幼稚園

次の日

──富田先生の件は一度澤谷さんにアポしてもらおう
そう考えた私は娘を幼稚園に送り届けると、とりあえず児童相談所に電話をしてみた。

何回か待機音のあと

『はい中央児童相談所です』

今では慣れたものだが、初めての時はさすがに緊張していたことを鮮明に覚えている。

「私、春野という者ですが……娘についてご相談しようかと思いまして」

『娘さんですか？　どのようなことについてでしょう』

私は電話口で幼稚園でのことをすべて打ち明けた。

『そうでしたか。お母さんおつらい思いをなさいましたね。わかりました。お受けいたします。ただいま係の者と変わりますね』

思っていたより心身な対応で私は安心した。