死闘

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. ――それにしても……暑いな。 実際に、池田屋の騒動で総司は熱中症で倒れたとされる説がある。 現在の七月上旬にあたる気候で、かなり暑い夜だったことが予想される。 袈裟懸けに敵を二人ほど斬った時、急に咳が出始めた。 苦しさのために柱にもたれ、片膝をつく。 新選組は依然として劣勢に立たされていた。 ――咳が悪化すれば、やられる。 総司は喀血こそしなかったが、うっかり刀の切っ先で敵の首筋をえぐり、血しぶきを浴びた。 .
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