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「昔、奈央は俺のこと好きで。
でも俺冷たく当たったって言ったじゃん?
だから相当傷つけたんだ、あいつのこと。
その、復讐。
バカだよな、そんなことにも気付かずにさ…。」
先生は寂しそうに笑う
私は衝撃の事実に何も言えなかった。
「それでね、奈央はどこかに消えた。
二度と私の前に顔見せんな、って言われたよ。」
「そんな………」
「まぁ当然だよな。」
先生はカップに口をつけて一息つく。
「俺ね、正直言って、まこと奈央を最初、重ねてたのかもしれない。」
「純粋なとことか、自分に自信を持てないところとか、
なんか昔のあいつ見てるような気がして。」
「………………。」
「俺は奈央への罪償いみたいな感じでまこには優しく接しようと思った。
たしかに重ねてたのかもしれない。」
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