気まずい空間

10/12

1265人が本棚に入れています
本棚に追加
/159ページ
「わかりま…「待てよ。」 分かりました、と言う声を後ろから誰かに遮られる。 「広大さん…。」 ぼそっと呟く三上先生に私も驚いて振り返ると、 少し不機嫌そうな高柳先生がいた。 「伊東、来い。」 先生は私の腕を強く引っ張った。 「せんせ…、痛いよ。」 「いいから来いって!」 びくっ。 先生に怒鳴られたのなんて初めてだ。 だっていつもは無表情だし…。 私は動揺を隠しきれなかった。 「広大さん、まこがおびえてます。 離してあげてください。」 「話があんだよ。」 「でも今は俺と話してるんです。 見てわかって頂けませんかね?」 「てめぇ、伊東に何したか分かって言ってんのかよ?」 「だから謝るために話しをしていたんですが。」 「で、? 伊東は許したのかよ?」 「その返事をもらおうとしたら広大さんが来たんです。」 高柳先生が私を見る 「伊東、てめぇ許す訳ねーよな?」 え…。 2人が私を見つめる。
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1265人が本棚に入れています
本棚に追加