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｢そんな顔しないで。
帰りたくなくなるから。｣
先生は苦笑いでそう言って私のほっぺをぷにぷにしだした。
変な顔が余計に変になっちゃうんですけど。
またポロポロとあふれてる涙が先生の手にも伝わったとき…
頬に柔らかくて温かいものが触れた。
一瞬何が起きたか分からなかった。
気付いたら先生が私の頬の涙を塞ぐようにキスをしていた。
｢あはは。
涙、とまった｣
｢私、奈央さんじゃないですよ
もう間違えないで下さい｣
｢知ってるよ？
まこでしょ？｣
｢じゃあ私に奈央さんを重ねてるならそれも止めて下さい…｣
｢それも違うね。
俺は奈央とお前をもう重ねてないって言ったろ？
今は俺がまこの涙を止めたくてキスしたんだ。｣
それはどういう意味？
どうせアメリカ人みたいにフレンドリーな三上先生のことだから深い意味はないんだろうけど。
｢はぁ……｣
｢そんな反応！？
普通ここで真っ赤とかになるよね？｣
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