ブスなんて思うな

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私は先生の気持ちに甘えることにして教室で帰りの準備をしよう、 …と思ったけど 廊下が真っ暗でパソコン室から前に進めない。 なんで電気全部消えてんのよ… とりあえず電気を探そう。 私は手探りで壁を触るが見つからない 仕方がないので一歩一歩で壁をたよりに進んでいく 高柳先生、こんな真っ暗な廊下をよく走ってったなぁ かなり肝据わってるよ ぱちん、 そのとき電気がついた 「何してんの?」 高柳先生が目の前にいた 「す、すいません」 「はぁ…。」 うわ、呆れられてる そうだよね、先生は走ってくれたのに私はパソコン室からちょっと進んだだけ。 申し訳ないことしたな… 「本当にごめんなさい」 私は深々とお辞儀をする ぷにっ! そして顔あげた瞬間、頬をつままれた 「そんな顔すんな。 お前の申し訳ない気持ちは伝わったから 早く教室行くぞ」 かぁーっと赤くなる顔 「や、やめてください。 ブスが余計ブスになりますから!」 私は思わず手を振り払ってしまった 先生は少し複雑な顔をしていた でも足の遅い私に合わせてゆっくり一緒に教室まで歩いてくれる 「ほら、早く準備しろよ」 私はカバンを持って教科書をつめこむ 先生はそんな私を見て机に座る 「あのさ、… お前、前自分のことデブでブスで、 って言ってたじゃん?」 びくん! もしかしてこの前のこと…? 「はい…」
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