笑顔になって

4/19
前へ
/159ページ
次へ
私は教室まで引っ張られ席に座らされる 「で、昨日何があったのか話してくれるよね?」 「は、はい…」 葉月の勢いに若干びびりながら私は答え、昨日のことを話す 「え、それまじ? 高柳先生、超かっこいいじゃん 私惚れちゃいそう」 「惚れちゃいそうって、葉月には副会長がいるでしょ?」 「もち冗談に決まってるでしょ で、まこの気持ちは? 高柳先生に少し動いたんじゃないの?」 どきん! いや、そんなことないない。 二兎追うものは一兎も得ず、じゃないか! それに私なんかが二兎追うなんて図々しいもんだ あわてて否定する 「そんなことないよ 私は三上先生が好きだもん」 「そっ? まぁ高柳先生はねー。 大人のにおいがぷんぷんするから、まだ恋愛お子ちゃまなまこには早すぎるか!」 「えー、何それ?」 そのとき廊下から歓声が聞こえた あっ、高柳先生… スーツに黒ぶちメガネで一段と大人っぽい 無表情は相変わらずだけど…。 隣には先生が担任してるクラスの子達であろう1年生が先生と話している 「先生、化学の質問あるんですけど今日の放課後あいてますか?」 「放課後は生徒会」 「あ、そうですか…」 しゅん、となる1年生 「…昼ならあいてるけど?」 「ほんとですか? じゃあ昼にうかがいます」 「ん、化学教官室ね」 そう言って先生は職員室に向かった 1年生は興奮している
/159ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1265人が本棚に入れています
本棚に追加