笑顔になって

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先生、お願いだから追わないで 優しくしないで… 私は必死に走った。 けど、足の遅い私と先生の距離はどんどん縮まっていって… 「つかまえた!」 ぎゅ…………。 私は腕をつかまれたと思ったら 次の瞬間、先生の胸へと抱き寄せられた 少しきつめの香水のにおいがする 「やめて、先生。」 必死に抵抗する 「やだ、離したら逃げるでしょ?」 「先生には関係ないじゃん」 「関係なくないよ まこは俺の大事な生徒だから 大事な生徒が泣いてるのにほっとける訳ないじゃん」 「私は最低な人間です 先生に心配される資格なんてない…!」 「まこが最低な人間だとしても俺は心配だよ!」 先生の抱き締める強さが強くなる 「なんで…?」 「言ったでしょ? 大事な生徒だって。」 「先生ぇ……」 また涙がでてくる 先生の優しさで胸がいっぱいだよ 「よしよし。」 頭をなでられた 先生はそのまま何も聞かず、ずっと抱き締めてくれた
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