笑顔になって

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「まこぉ? 教室にいないから心配したよ ここにいたんだ。」 後ろから親友の声がした 助かったぁ… 「葉月!ごめんね 後で連絡しようと思ってて」 私は振り向き返事をする 「別にいいよ それより何して…あ、」 二人の先生を見て葉月が一瞬止まる どうやら今二人の存在に気付いたみたい 少し気まずい空気が漂う 「葉月、お前もまだ学校残ってたんだな」 そんな空気をさらっと変える三上先生 顔はいつもの笑顔に戻ってた 私は内心ほっとする 「鈴木は…?」 高柳先生も無表情だけど普通に会話している まるでさっきまでの空気が嘘みたい 「もうすぐ来ると思います」 「じゃあ…、今日はもう遅いしみんな一緒に送ってくよ」 三上先生が最高の笑顔で提案する それを聞いた葉月が何やらニヤニヤしだした 何かたくらんでるな… 「あー、じゃあまこだけ送ってあげてください。 私達は高柳先生に送ってもらうんで! ね、高柳先生。 話したいこともあるし」 葉月が目をキラキラさせながら高柳先生を見る 「あ、あぁ。」 高柳先生はその勢いに圧倒されたのかうなずかざるをえない感じだ 「え、ちょ、」 私はうろたえる 「じゃ、決まり。 三上先生、まこをお願いします 高柳先生、雄也は生徒会室にいます 一緒に行きましょう!」 そう言って葉月が高柳先生をグイグイ引っ張りながら二人は消えてった ちょっとぉ… 今三上先生と二人になんてさせないでぇ…
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