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「……………」
先輩は何も答えない
訳分かんないよ?
先輩、葉月も三上先生もみんな見てるって!
私は先輩の体を押して抵抗するけど先輩はびくともしない
仕方がないので抵抗をあきらめて落ち着くと先輩はゆっくり話しだした
「泣くなよ。
俺も泣きそうになるじゃんか」
「えっ?」
先輩の声かあまりにも弱々しくて驚く
「まこの今の気持ち痛いほど分かるんだ。
俺なんか毎日こんな気持ちなんだぜ?」
そしてその言葉にハッとする
あ、そっか…。
先輩は私より苦しいんだ
葉月と副会長は毎日イチャイチャしてるもんね
先輩、明るくふるまってるけど心の中は苦しいよね
あんなにチャラチャラして強がってる先輩が今は弱々しくて、いとおしく感じた
だから私は先輩の背中に手をまわす
「えっ?まこちゃん?」
「じゃあ先輩も私と一緒ですね
お互い頑張りましょう!
先輩がつらいときは今度は私が胸貸しますから」
なんとか先輩を励ましたくて出た言葉。
私の胸って嬉しくも何ともないだろ!、と言ったことに少し後悔したけど。
「……~っ!」
先輩は私の言葉にパッと腕を離し私に背中を向ける
そして目をごしごし擦って笑顔で私の方を向く
「胸貸すって、なんかエロいね!」
………………。
なぜ今そんなことを…。
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