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次に1階に行き、全ての部屋に入り、部屋を見回すといった奇妙な行動を繰り返し行った。
「……母さんはいないな」
清春はそう思い、玄関の横にある洗面所へと向かった。
どうやら清春は、この家に誰もいない事を確認していたようだ。
「……………」
「…ドクッドクッドクドクドク」
洗面所にある花柄のカバーが掛けてある鏡の前で、清春の鼓動は速まっていった。
脂汗が顔から流れ落ちていく。
カバーに手を掛け、動きがぴたっと止まった。
清春はカバーを掴みながら深呼吸を数十回繰り返した。
力の入っていた腕も深呼吸のおかげか力が抜けていく。
そして辺りに誰かいないか確認するように、キョロキョロと辺りを見回しながら、清春は鏡に掛けられているカバーをゆっくりと持ち上げていく。
カバーを全て廻り終えた清春は、びくびくしながら鏡に写る自分の顔を見た。
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