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「きゃあーーーっ!!!」
子供の悲鳴に顔を向けると真っ青な顔をした美少女が詩織の頭の方に立っていた。かと思うと、男の両頬をガバっと手で覆った。
「顔に!!零の顔に傷が!!!
ちょっと!!アタシの父親に傷なんかつけないでよーーー!!!」
何故か怒鳴られてるのは詩織。
零というのがこの男、なんでか呼び捨てだけど父親ってのは本当みたい。
変態じゃない……のね。
……でもアナタが逃げろって言ったじゃない……
美青年に押さえつけられたまま、詩織はガックリ項垂れた。
「……リーサ。大人をからかうなって言ってるだろ」
静かに諫める父親の声に、美少女――娘はフンと横を向いた。
――ていうか、お父さん、どいてください…
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