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詩織が変態だの騒いだり、子供の悲鳴が響いた為、周りの人が何事かと集まりだした。 「――とりあえず、ここから逃げない?」 そう言うと、漸く変態――じゃなくて父親は手を放した。変態じゃないとはいえ男の人に押し倒されたままではいられない。急いで立ち上がるとくらりと立ち眩みがした。 「――そうね。貴女、零の傷の手当てしなさいよ!」 ……えぇー? その可愛い容姿に合わない高慢な態度で美少女は詩織に命令する。 今日はたしかクリスマスイブだったよね?家族でパーティーしたりとか恋人同士が甘い時間を過ごす夜に、何故か初対面の親子に引き摺られるようにその場を後にした。 なんていう聖夜――……
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