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ってか、さっきから何にも言わずに目を伏せてるけどやっぱり怒ってる?
殴ったり変態扱いしたしな…
でもこっちも押し倒されたりして怖かったし。
擦り傷を簡単に消毒するだけの治療はすぐに終わった。
少女が監視するように目を光らせていたから一応丁寧に目立つ傷にだけ絆創膏を貼って完了。
「――はい、できました」
端整な顔にでっかい絆創膏はちょっとカッコ悪いけど知ったこっちゃない。
手を放した詩織を、それまで伏せていた瞳がちら、と見た。
切れ長の茶色の流し目。
――…。
色っぽい。
かなりドキッとした。
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