214人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
脳裏に明日の朝刊が浮かんだ。
――聖夜の夜に寂しい独身女性1人が暴漢に殺される――
「イヤーーーっ!
変態!痴漢!ロリコン!触らないでよー!!」
あまりに虚しい自分の末路を想像して、叫んで滅茶苦茶に暴れた。
こんな風に殺されたくない。
「でっ!いて!おい!
――いい加減にしろ!!」
上に覆い被さったままの男の声を完全に無視して暴れまくった。
「俺はその子の父親だってば!」
…………はい?
一際強く上から降ってきたあり得ない男の言葉に、振り回していた腕がピタリと止まった。
最初のコメントを投稿しよう!