幻想の旅7

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うるうると目に何やら汁をため込んでいた。 「お、お話しが御座います。 せめて上がっていっては……」 まずいぞ、この流れはヒジョーにまずい! 「しかし、拙者もまた武士… 鍛錬を怠れば戦場でいつ討ち取られるか……」 「そんな事は無いはず! シン様はあまり鍛錬はされてない故!」 なぜそれをっ!? 「ですからせめてもの間だけでも………」 と、その時。 「こら、シン。 拙者を置いて茶店にくるとは不届きでは……おや、桜殿も入らしたか。」 「ゆ、幸村様……」 ナイス幸村! 良いところに来たもんだ! 「珍しいではないか、店に顔を出しているとは。 確か、シンの言葉で言うのならば桜殿は…いんどあ? ではないのか?」 「あ、あの…私……」 「む? どうなさったのだ? 桜殿?」 「幸村様ほど自信がありませぬ!」 うわぁ~ん、と泣きながら店の奥へと消えていった。 「拙者ほど自信が無いとは一体なの事でござるか?」 「お前、自覚無いなぁ……」 いつまでも下だけ着物着て、上だけ袴姿のお前を見たらかなり自信無くすよ、桜さん… それに気づかない幸村の鈍感さはすげーよ。 そう思いつつホッとする。
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