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幸貴と晃が待たされている頃…奥の間では
「大殿」
呼ばれたのは織田信秀
「どうした政秀」
聞き返されたのは名を平手政秀
(平手政秀…織田家の知恵袋と言われるほどの知恵者であったまた信長の教育係でもあった)
「実は仕官のものがきているのですが」
「わしは歓迎するぞ。でどんなやつじゃ?」
「それが山本幸貴と宮本晃という二人の若者なのですがひとりは剣豪といいもう一人は拙者も言い負けるほどの知恵者と見ました」
「ほう」
信秀はニヤリとした
この時織田家は隣の三河から人質である竹千代(後の徳川家康)を手元に置いていたのだが領地拡大を狙う信秀にとって戦力になる武将はこの上ない喜びであった
「しかし大殿、剣豪といっていたほうの実力がよくわからないのでいかがしたものかと…」
信秀はそんなことかと言う顔をして
「それなら権六と勝負させよ」
「なるほど」
(権六…柴田勝家のこと織田家随一の猛将。この頃は信長の弟である信行の教育係であった)
「誰かおらぬか?」
近臣がくる
「はっ」
「権六をこれへ」
「ただいま」
それからすぐに柴田勝家は信秀がいる謁見の間へ姿を現した
「大殿お呼びでしょうか。」
「おぅ勝家、外に仕官の者がおってな、その者と勝負し力試しをせよ」
「はっかしこまりました」
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