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透き通るように青い海、真っ青な空。
そして俺達は船に乗っていて、俺とグリードは船の先の方にいる。
俺達はあの後、タルミナ渓谷から帰ってから長期休暇を取り、みんなで旅行することになった。
行き先は、俺達の町がある大陸のアルフォントと、雪国のフェンドの間にあるジザンドという大陸だ。
外とあまり交流が無いらしく、独自の文化が栄えているらしい。
まるで江戸時代の日本だ。
「グリード、あとどのくらい?」
「あと…一日とちょっとだな」
「一日も…」
船は行動が制限されるから、退屈で仕方ない。
退屈しのぎに剣の手入れでもしようかな、とか考えたけど、折れたんだった…
グリードに買ってもらった剣だったけど、「剣が折れるなんてよくある事だ、気にすんな」って言ってくれたけど、申し訳ない気がする。
「まだ剣の事気にしてんのか?気にすんなって、ジザンドでついでに見に行ってみようぜ」
「うん、そうだね」
ジザンドにいい剣あるかな?
楽しみになってきたけど、退屈は退屈だなぁ…
俺は仕方無しにキラキラと日の光を反射する海面を、船の縁に頬杖をつきながらボーッと眺める事にした。
まぁ、まだ昼前なんだけど。
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