休暇

2/5
前へ
/300ページ
次へ
透き通るように青い海、真っ青な空。 そして俺達は船に乗っていて、俺とグリードは船の先の方にいる。 俺達はあの後、タルミナ渓谷から帰ってから長期休暇を取り、みんなで旅行することになった。 行き先は、俺達の町がある大陸のアルフォントと、雪国のフェンドの間にあるジザンドという大陸だ。 外とあまり交流が無いらしく、独自の文化が栄えているらしい。 まるで江戸時代の日本だ。 「グリード、あとどのくらい?」 「あと…一日とちょっとだな」 「一日も…」 船は行動が制限されるから、退屈で仕方ない。 退屈しのぎに剣の手入れでもしようかな、とか考えたけど、折れたんだった… グリードに買ってもらった剣だったけど、「剣が折れるなんてよくある事だ、気にすんな」って言ってくれたけど、申し訳ない気がする。 「まだ剣の事気にしてんのか?気にすんなって、ジザンドでついでに見に行ってみようぜ」 「うん、そうだね」 ジザンドにいい剣あるかな? 楽しみになってきたけど、退屈は退屈だなぁ… 俺は仕方無しにキラキラと日の光を反射する海面を、船の縁に頬杖をつきながらボーッと眺める事にした。 まぁ、まだ昼前なんだけど。
/300ページ

最初のコメントを投稿しよう!

214人が本棚に入れています
本棚に追加