世界に、友に別れを…

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さっき撮った写メは真田に俺の携帯へ送ってもらい、それを早速待ち受けに設定。 そして次元の穴が開くまで後十分を切った。 「…もうすぐお別れだね」 「ああ…」 俺が呟くと、真田と伊織が寂しそうな顔をする。 そんな顔しないでよ…行きづらくなるじゃん… 「ほら、そんな顔しないで。大丈夫、二度と会えないワケじゃないからさ! また次元の穴が開いたら帰ってくるから!」 「約束だぞ!」 「ああ!」 よし、なんとか笑ってくれた。 きっと…また帰ってくるから。 そうこうしてる内に、強い風が吹き荒れる。 廃ビルの端から下を見ると、次元の穴が開いていた。 予定より少し早いけど、行かないと… 「もう行くのね?」 「…うん」 「気を付けてね。また帰って来なさいよ」 「絶対帰って来るよ。…今まで、育ててくれてありがとう!」 俺はそう言って深く礼をした。 母さんは目に涙を浮かべてた。 「じゃあな、シロン」 「うん。それじゃあ、またな!」 俺は言って、背を向けて穴に飛び込んだ。 みんなも後からついて飛び込んだ。
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