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「まったくこの子は…全然進路の心配をしないんだから」
いつもの事だが、母が突っ掛かってくる
「ん?はははは」
父がそれを見て笑う。
俺は両親があまり好きでは無かった
それでも大事には思っていたし、人並みの愛情は注がれているハズだ
しかしどういう訳か、心の底から好きかと聞かれると、少々自信を無くしてしまう
そんなやり取りをしているとリビングの扉が開いた
「おはよう」
母が声をかける
扉の向こうには何処にでも居そうな女子中学生が立っていた
「…うん」
それが現在反抗期真っ盛りの俺の妹──南(みなみ)だ
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