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‐ドア‐
重厚なドアを開け外の空気を吸い込んだ。
少し肌寒く、空気は冬の薫りがした。
ドアに掛かった札を回す。
‐OPEN‐
空を見上げると鈍よりと雲が広がっている。
「一雨来そうだな…」
傘立てを外に置き、ドアの上の証明ライトに明かりを燈した。
BAR 庵の開店である。
店内に戻り、グラスやボトルを磨きながらお客様を待つ。
店内の内装は木で統一し、
一枚板のカウンターには席が8席。
奥には4名まで座れるソファー席1つがある。
決して大きくはないが、ここが私の自慢のお店。
しばらくして、
(カランカラン)
重厚なドアに付いた鈴が優しい音色をたて、ドアが開く。
お客様の御来店です。
「いらっしゃいませ。
お好きな席へどうぞ」
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