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sideA
ご飯を食べ終わった俺達は今日は依頼がないらしいため、それぞれが好きなことをしだした。
リーダーは絵を描くのが好きだし、ニナはゲームしたり音楽作ったりするし、ジンは料理がめっちゃうまい。サキちゃんは勉強してることが多いかな。そんなこと言ってる俺は動物が大好き。本当はもっともっと動物について勉強したいって思ってるし、みんなだってきっとそうだと思う。
・・・でも、そんなこと俺達には許されない。
だって、俺達は能力者だから。
今の世の中、なんかしらの能力を持って産まれてくる人は全人口の約10%くらい。
あとから能力を持つ人も含めると、能力者は約30%位かな。
普通に暮らしてる能力者もいるけど、大抵は俺らみたいに政府に管理され、政府に与えられた仕事をこなしながら生きている。
そのなかでも俺らは特別。普通の能力者は政府に管理されてるとは言え、学校に行ったり、ある程度の生活は保証されてる。
でも俺らは学校にはもちろん,外に行くことすらいちいち許可をとらなければいけない。
まあ俺達が特別なのはいろいろ理由があるし、俺を含め、ここにいる5人は今の生活に至るまでの経緯とかも普通じゃない。
俺達は5人で支えあいながら生きているんだ。
「アカバちゃん!サキくんにお粥持ってってあげてくれない?」
リビングのソファーでくつろいでた俺を、朝ご飯の片付けをしてるジンが呼んだ。
「はーい!」
元気よく返事をした俺はジンが作った美味しそうなお粥を持って、サキちゃんとジンの部屋に向かった。
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