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―今宵も彼らが闇の中を舞う
「ウヒャヒャ!ほらほら、どんどん来なよー!」
緑色の目をした男が高く笑いながら軽い身のこなしで短剣を振り回す。
「ったく、うるせーな・・・。あの人は黙って仕事するってのができないんですかね。」
黄色い目をした男がぶつぶつつぶやきながら無駄のない動きで銃を撃ち込む。
「あれ?もう終わったの?」
入り口の大きな扉から青い目をした男が血で赤く染まった長刀をずるずるとひきずりながらやってきた。
「あ!リーダー!終わったよー!リーダーもお疲れ!」
緑の目の男が両手をぶんぶん振りながら笑顔で叫ぶ。
「おー、おつかれー。今日は珍しく早かったな。アカバちゃんのことだからまたテンション上がりすぎて無駄に時間かかってるかと思った。」
「テンション上がりすぎってのは合ってますよ、リーダー。マジこいつの笑い方うっせーの。」
「えー!ひどいよニナちゃん!テンション上がってたのは事実だけど、今日は新月だから早く帰りたかったの!」
緑色の目の男が不服そうに言う。
「やっぱ新月の時にこの人数だと3人だからきついなー。今日が雷雨じゃなくてホントに良かった。」
リーダーと呼ばれた青い目の男が真っ暗に染まった空を見上げながら呟く。すると残りの2人もそれにならうように空を見上げた。
「・・・そうですね。」
黄色い目の男がぽつりと呟いた声は真っ暗な空に吸い込まれていった。
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