第一章

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sideM 「ん・・・・・・あさ。」 俺はカーテンから射し込む細い光で目を覚ました。 昨日の精神的疲労でまだなんとなくぼーっとする頭で考える。 「サキくんが運んでくれたのか。」 昨日の自分の記憶はリビングで途切れている。 にも関わらずちゃんと部屋のベッドで寝ているということは、今隣で寝ている彼が運んでくれたに違いない。そう思って顔を彼の方に向けた。 「・・・・・・ん?」 なんか顔がいつもより赤みがかって呼吸が若干浅い・・・!まさか! いやな予感がして、少し苦しそうに眠る彼の額に手を当てた。 「・・・やっぱり。熱ある・・・」 サキ君のことだから、きっと早く寝ろ!って言われて寝室まできたけどみんなが開ける玄関のドアの音聞くまで起きてたんだろうな。 しかも昨日は俺があんな状態だったから気も休まんなかっただろうし。 季節の変わり目なのに無理しやがって!と思いながらも昨日の自分を思い出して申し訳なくなった。 「ん・・・・・・ジ・・・ン?」 「おはよ。サキくん。」 「おは・・よ。・・・・・・この手、なに?」 サキくんが自分の額に当てられてる俺の手を指指して聞いてきた。
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