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『ぁあっ!!和泉~!!!』
「お、村じゃんどした…『大変なんだよ!!』ちょ、おま…何『岡崎がいきなりキレて教室で金城と喧嘩してヤベーんだよ』」
「…ふう」
『頼むよ、お前しか岡崎止めらんねーもん』
せっかく俺が空き教室で女の子達と楽しくおしゃべりしてる最中だというのに…アイツ……
溜息を小さく漏らして重たい腰を持ち上げる。憂鬱からか立った瞬間に立ちくらみがした。
毎度毎度、いい加減カンベンして欲しい。あのバカには。
『えぇ~もぉいっちゃうの~』
『てか蒼がいてくんないとつまんないよお』
俺が行くとわかると突然甘えた声を出して引き止めようとする。
これだから女の子は可愛い。
俺を並以上の外見で産んでくれた母さんには超感謝してる。多分、モテない人生とか無理だし。
だっていつもたくさんの女の子に囲まれていたいじゃん?
「ごめんね、また来るから。待ってて」
『もぉ、しょうがないなあ~』
『絶対一番先にきてね』
「サンキュ」
口元から八重歯を覗かせて、爽やかな笑顔を見せると満足気に俺から手をはなす。
聞き分けのいい子達で助かった。
梓とかだったら離してくれなそうだもんな。
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