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青年はある家の前に立っていた。
呼び鈴を鳴らそうとしたが、鳴らす勇気がなかった。
青年は小さなため息を着いて、家に背を向けると、森に向かって歩きだした。
「……」
茶髪で長い髪の女性が、その様子を遠くからずっと見ていた。
青年が見えなくなると、女性は小さなため息を着いた。
そして、やれやれっといった様子で彼の後を追った。
青年は、森の中を歩いている時、気配を感じた。
足を止めて、耳をすませると微かに音が聞こえた。
その音の正体は何なのか、青年にはわかっていた。
「いるんだろ? 出てこいよ」
青年が後ろを振り向いて声をかけた。
「ばれちゃったか…」
すると、木の影から茶髪で髪が長い女性が出てきた。
「ばれたっていうか…。 バレバレだったぞ…」
女性の仕草を見て、青年はため息を着いた。
「…で? ニーノは、何しに来たんだ」
青年は気を引き締めると、女性…。 ニーノをジッと見た。
すると、ニーノは悲しそうな顔でイワンを見た。
「なんで、ユウに会わないの…」
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