青年の罪悪感

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 ニーノが言うユウとは、イワンが入るのを躊躇し家に住んでいる少年の名前だった。  しかし、彼は今ある出来事により、長い眠りに着いていた。 「…お前には関係ない」 ニーノの言葉を聞くと、イワンは小さなため息を着いた。 「関係ある! あの子を見守るって約束したでしょ!」 それに対して、ニーノは怒った様に怒鳴った。  すると、イワンは自分の手を顔の前にかざした。 「ユウを見ると、あいつを手に掛けた時の事を思い出すんだ…」 「…それで会わないの?」 その言葉を聞いたニーノは驚いた。 しかし、顔には出さないで彼を見つめた。 「会わないって言うか、会えないかな…。 罪悪感がある…」 すると、イワンは少し曖昧に答えた。 「罪悪感…?」 様子がおかしかったため、ニーノは聞き返した。 「いくら方法がなかったとはいえ、俺はあいつを手に掛けた…」 イワンはそこまで言うと、空を見上げた。 「レオン達のおかげでユウは生き返った…。 だけど、やっぱり俺はあいつの命を奪ったって言う罪悪感があるんだ…」
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