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そこまで言い切ると、イワンの表情が暗くなった。
その様子を見たニーノは、彼がある事に気がついていない事がわかった。
「…それが、命の重みなんだよ」
「命の重み…?」
首を傾げるイワンに、ニーノは教えてあげた。 しかし、イワンはまだ理解していない様だった。
そのため、ニーノは説明を続けた。
「そう。 あの子が今まで生きてきた証…、それをイワンが奪っちゃったから、辛いんだと思う」
「どうしたらいいんだ…」
その言葉を聞くと、イワンはニーノの顔をジッと見た。
まだ、迷っている様だった。
「その気持ちを忘れない事。 後は、本当に罪悪感があるなら、あの子に尽くさないとね」
全てを言い切ると、イワンはやっと理解したのか、表情が明るくなっていた。
「……そうだな ニーノ、ありがと」
「どういたしまして」
そして、やっとイワンが笑顔を見せたので、ニーノも笑顔で返した。
その後、イワンはニーノの顔をジッと見て
「お前は強いな」
と呟いた。
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