入学と対面

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アルタカイダ大魔法学院。 三年制の学院で、国家内隅々から入学者が集まる場。 入学手続きの段階でクラス分けがされ、それぞれの位、強さ、経歴に見合った者達が同じクラスになる。 アルタカイダ大魔法学院、1年F組。 「皆さんこんにちは。あなた達を一年間受け持つ『ユミ・ココラル』です。一年間よろしくお願いします」 七列ある机の、廊下側である右から五つ目、その列の一番後ろが俺の席。 「さて…私の挨拶はこれくらいにして、次はあなた達に自己紹介してもらうわ。じゃあ、一番前のあなたから。名前と年齢、使える魔法とか教えてもらおうかしら」 担任であるユミ・ココラル先生が、廊下側一番前の席を指差した。 ユミ先生の髪型は茶色。 たぶん…赤魔法系かな? 「はい」 指を差された一番前の席の男が立ち上がる。 その髪の色は真っ赤。 「名前は『ユーマ・アキ』。17歳でもうすぐ18歳。得意魔法は炎です。ギルド〝ルビー〟に所属しています。もし興味があれば俺んとこまでよろしく!」 あ、あいつ…ギルド〝ルビー〟の『炎魔』だ。 ……まさかあそこのギルドも人集め? 「…ギルドにいる君が、何で学院に来たの?」 「人集めをしてこいとギルドマスターに言われて入学しました」 それを聞いて、先生と生徒が笑う。 ……どこも考えること一緒なんだな。
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