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と同時に、俺の隣の列の一番前に座っている女の子が、こちらを振り向いた。
金色の髪。整った顔。鋭い目つき。
写真で見たことある…王女『チルノ・アルタカイダ』…。
「…ジタン君、二つほど質問してもいい?」
「はい、どうぞ」
「違ったらごめんなさい。あなた……黒帝?」
その質問に、王女と〝ルビー〟〝プラチナ〟に所属している二人以外の生徒が、一斉にこちらを見る。
もちろん前に座っている国家五帝の女の子もこっちを見ている。
…これ、言っても良いよね?
ギルドを宣伝してこいって言われてるし…
「はい。黒帝です」
『黒帝』
その名が世界に広がったのは二年前。
国家五帝親衛隊『ランク任命所』に、驚きのランク申請が入った。
『『ジタン・スピーゲル』黒魔導士。使う魔法は光と闇。混合魔法は今までに例を見ない『無』。それに加え、この者は魔力測定にて《未知数》という表記が出た。未知数ということは今の魔力測定機では表すことが出来ないほど魔力を持っていることとなる。以上の事により、この者のランクに最高である〝X〟を要求する』
ギルドマスターのリビア・サクミスがランク任命所に赴き、上記の報告をする。
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