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「…あ、王女も国家五帝に入隊してるんですか」
「まあ、親が王様で国家五帝の隊長だから、入らないわけにはいかないわ」
『国家五帝親衛隊』
厳しい訓練を受けた者だけが入隊を志願出来る王国直轄の護衛団。
アルタカイダ王国国王『シャヘル・アルタカイダ』が隊長を務め、さらに『光帝』の称号をもっている。
五帝とは、炎帝,水帝,風帝,闇帝,光帝の五人。
この五名が国家五帝親衛隊のリーダー達。
その五帝の中でも一番強いのが、光帝である。
国家五帝親衛隊の活動は、王国を魔物から守ること。王国内のの平和維持。ギルド団員からのランク申請を受け持っている。
◇◆◇
リビアは脚を組み、膝に肘をついて手で頭を支える。
「国家五帝親衛隊に入っている王女を学院に入学させ、今後の王国を担っていく若い世代に興味を持たせる」
「…?」
「…私の考えでは、国家五帝に王女の実力を見せて、興味を持たせて、若い子達を入隊させるのが狙い…かな?」
国家五帝親衛隊とギルド。
その二つがこの世界の平和を守っている。
しかし、その二つの関係を例えるなら『白』と『黒』。
「このギルドの人数も全盛期に比べて半分近くになってるし…きっと国家五帝親衛隊も同じなのね。けど…このままだと国家五帝に人が流れてしまう」
リビアの話を聞いて、ジタンは何となくリビアの考えがわかった。
「…要するにアレですか?ギルドに人を増やすために俺を入学させて王女より目立ってこいっていうヤツですか?」
「そ、当たり」
(人集めの道具かい、俺は)
ハァとジタンはため息をつく。
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