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母は大きな溜め息をついている。
母が言っている事はもっともで、私も母と同じ考えだ。
やっぱり付き合うのは好きな人とじゃないと…
そんな事を考えていた時、母と視線がぶつかってしまった。
…なんかイヤな予感がする。
「……涼は、彼氏…」
「いないよ」
母の質問に私は即答した。
母は黙々と食べ続ける私を見つめながら、再び深い溜め息をついた。
まだ22才なのに歴代の彼氏の数が両手じゃ足りない娘と、もう22才なのに浮いた話が全く無い娘。
両極端な娘達のせいで両極端な悩みを抱えている母は大変そうだ。
「…ごちそうさまでした」
私は自分の食器を運び、ささっと洗って逃げるように自分の部屋へ戻った。
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