凉 side

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その後、温は報告するだけしてルンルンな様子で部屋へ帰って行った。 新彼氏と電話するんだとさ。 温からの“彼氏出来た報告”にはすっかり慣れてしまったものの、最近は若干虚しさを感じていた。 素直で可愛くて、日々自分磨きも忘れない温は私から見ても魅力的な女性だ。 ………じゃあ、私は? 私たち、“双子”…よね!? しかも一卵性の。 何なんだ?この違いは…。 …顔は全く一緒なのに、なぜ温ばかりがモテるのか。 少女っぽく可愛い温と、婆さんぽく可愛くない私…。 いかん、凹んで来た。 別に婆さんぽくなんてないし! 落ち着いているだけだし! 無理矢理自分を励まして夕食の支度を手伝いに下へおりて行った。
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