凉 side

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温の性格は間違いなく母譲りだな…。 そんな事を思いながらテーブルのセッティングをしていると、 「温はおりて来ないけど、何してるのかしら?」 と母がカレーをよそいながら呟いた。 「んー、電話中みたいだよ?」 余計な事は言わずに事実だけを伝えたつもりだったが、母はその一言で全てを察したようだ。 「また新しい彼氏…!? 全くあの子は次から次へと…」 母はそう言いながらハァ…と溜め息をついた。 マズい事を言ってしまったかもしれない…とちょっと罪悪感を感じていたその時、 「わぁ~、カレーだ~」 とまさに絶妙のタイミングで温がおりて来た。
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