第一章

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部屋の中を見てられず、俺は窓の外へと視線を移した。 中世ヨーロッパのような町並み。 遠くに見える広場では市が開かれているらしく、多くの人々で賑わっていた。 ただ、その人たちの服装が和服やスーツなどで、明らかに町のイメージをぶち壊している。 気づいてはいたけど、ここって俺がいた世界ではないよなぁ。 ・・・・・・ってことは俺、異世界に飛ばされた? 屋上のドアを開けた時のことを思い出す。 と、 「マサカズさん、何見てるんですか?」 俺の隣から覗くようにして、愛知が顔を出した。 「わあ、市やってますね」 そしてニコッと、笑顔を向けてくる。
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