今 2011年―

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「モンスターペアレント…。 モンペだよ、モンペ。 柴田先生、あの人には頭が上がらないんだよ」 直也は、隆平の言葉に対して疑問に思い、眉間にしわを寄せ隆平に聞いて、 「あの人は、PTA会長の梅沢(うめさわ)夫人だ。 厄介なことになりたくないんだろ。だから、頭が上がらないんだよ」 直也は、また少し大人の世界が嫌いになったみたいだ。 柴田先生は惨めすぎる。直也はまた、ため息を増やし校庭へと向かった。 校庭、雲一つ無いいい天気。 直也は顔を上げ、 グラウンドに目を向けて見ると、驚くことにさっきまで怒られていた、柴田先生が、 今回の授業内容、サッカーの、ライン引きをしている。 彼らも休み時間をついやし、いち早く校庭に出たつもりだったのだが、 やはり勝てなかったみたいだ。 やはりというのも柴田先生は、 「さすが、 高速のSIBATA。 あだ名の通り、体育の授業、必ず10分前到着は揺らがねーな」 そう、子供たちの間でそういったあだ名で呼ばれている。 直也は柴田先生を立派な大人だとも思うが、 柴田先生を健気だなと感じる自分もいて、 俺は生意気だなと、直也は思い、フッと笑っていた。
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