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「モンスターペアレント…。
モンペだよ、モンペ。
柴田先生、あの人には頭が上がらないんだよ」
直也は、隆平の言葉に対して疑問に思い、眉間にしわを寄せ隆平に聞いて、
「あの人は、PTA会長の梅沢(うめさわ)夫人だ。
厄介なことになりたくないんだろ。だから、頭が上がらないんだよ」
直也は、また少し大人の世界が嫌いになったみたいだ。
柴田先生は惨めすぎる。直也はまた、ため息を増やし校庭へと向かった。
校庭、雲一つ無いいい天気。
直也は顔を上げ、
グラウンドに目を向けて見ると、驚くことにさっきまで怒られていた、柴田先生が、
今回の授業内容、サッカーの、ライン引きをしている。
彼らも休み時間をついやし、いち早く校庭に出たつもりだったのだが、
やはり勝てなかったみたいだ。
やはりというのも柴田先生は、
「さすが、
高速のSIBATA。
あだ名の通り、体育の授業、必ず10分前到着は揺らがねーな」
そう、子供たちの間でそういったあだ名で呼ばれている。
直也は柴田先生を立派な大人だとも思うが、
柴田先生を健気だなと感じる自分もいて、
俺は生意気だなと、直也は思い、フッと笑っていた。
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